開催趣旨

有機農業ってなんだろう?
 有機農業は近代農業が引き起こした問題を克服し、自然に内在する生命循環にもとづいた本来の農業を追求する運動です。特に、土の中の生命循環を豊かにするために、完熟堆肥を土に施し、健康で肥沃な土づくりを重視します。
 しかし、有機農業は単に土づくりや栽培技術だけにとどまらず、思想、食や暮らしのあり方、流通、政策など社会のあり方全般にオルタナティブな(代案となる)考え方を提起しています。今日一般的になった産直、顔の見える関係、地産地消、CSA、田んぼの生きもの調査、半農半Xなども有機農業運動から生まれた考え方です。

秋田県ではどのくらい広がっているの?
 秋田県にも有機農業の長い歴史があります。1970年代に旧仁賀保農協(現JAしんせい)の佐藤喜作組合長が呼びかけた有機農業運動と自給運動は全国的に有名です(佐藤喜作さんは現在NPO法人日本有機農業研究会理事長)1980年代には故郷津恒夫さん・故早津勘一郎さんらによる大潟村有機農業研究会の運動が始まりました。現在、有機農業の団体としては、秋田県有機農業研究会(佐藤誠会長)や秋田県有機農業推進協議会(秋有協、相馬喜久男会長)が活動しています。今年1月28〜29日には秋田県内の有機農家が主催して「農を変えたい!東北集会inあきた」を開催し、豪雪の中でしたが250名が参加しました。

日本全国ではどのくらい広がっているの?
 一方、2006年12月に有機農業推進法が成立し、国が有機農業を推進する新しい時代に入りました。東北地方でも青森県を除く各県に有機農業推進協議会が結成され、毎年各県持ち回りで「農を変えたい!東北集会」を開催しています。2008年には東北全体のネットワークとして東北有機農業推進協議会(東有協)が結成されました(現在相馬喜久男が会長)。全国的に、安全な農産物を求める消費者は増え、有機農業に興味を持つ生産者も増えています。また有機農業で新規就農を希望する若者が大幅に増えるなど、有機農業は全国で大きく広がっています。

「オーガニックフェスタinあきた」の取り組み
 このような全国のうねりを受け、私たちは2010年に秋田県初の「オーガニックフェスタinあきた2010」を開催しました。このフェスタは次の4つの目的を掲げました。
1.有機農業に取り組む生産者を掘り起こし、生産者のネットワークを作る。
2.有機農業に取り組む生産者と、安全な農産物を求める消費者・実需者が出会う場を作る。
3.有機農業の価値観(自然とのつきあい、暮らし方、食べ方などを含む)を広めるとともに、有機農業に関心を持つ人を増やす。
4.そのためにフェスタを今後継続して開催するとともに、県内各地での開催を支援する。

 第1回のフェスタには有機農家、加工業者やレストランなど29団体・個人が参加し、約3,000人の来場者が来てくれました。翌2011年の第2回フェスタには2日間で、37団体・個人が出展し、約4,000人の来場者がありました。
こうした取り組みを通じて、秋田県にも安全な食を求める消費者がたくさんいることがわかり、生産者は大いに勇気づけられました。3回目となる今年のフェスタは「OFAファンカード」や「我が家の一押し」など新しい試みを行ないながら、秋田県で作る人と食べる人をつなぐ輪を広げていきたいと思っています。

オーガニックフェスタinあきた2012の出展と考え方の基準

1.「オーガニックフェスタinあきた2012」(以下、「フェスタ」)は、秋田県内で有機農業に取り組む生産者を増やすことを目指しています。従って、現時点では有機農業に取り組んでいなくても、将来有機農業をめざすという条件で、減農薬・減化学肥料栽培以上の農産物の出展も認めるなど、出展基準の幅を広げています。

2.「有機農産物」「有機加工食品」「有機畜産物」などの表示をするためには、有機JAS認証制度で決められた条件を満たす必要がありますが、この条件を満たす野菜・果物・加工食品・畜産物等は秋田県内にほとんど存在しません。そのためフェスタでは有機JASを出展の条件にはしていません。有機JASを取得していない農産物等には「有機農産物」等と表示しないよう出展者に厳しく注意しています。

3.フェスタにおける有機に関する出展の基準は次の通りです。
・農産物については、有機または減農薬・減化学肥料栽培以上で栽培された農産物であること。
・加工食品や料理等については、主たる原材料が有機または減農薬・減化学肥料栽培以上で栽培された農産物であること。
・畜産物に関しては、自給飼料を一定以上使っていること。

4.出展された農産物等が本当に上記の基準を満たしているかどうかを確認するために、フェスタ実行委員が事前に生産者に栽培方法等を確認し、事実と相違ないことを生産者に保証してもらっています。当日は栽培内容等を示すパネルをブースに展示し、生産者自身がどのような方法で作ったかを来場者に説明します(一部の製造委託の場合は販売者が説明します)。来場者はその説明を聞いて納得した上で購入して下さい。

5.有機農業は土づくりや栽培技術だけにとどまらず、思想、食や暮らしのあり方、流通、政策など社会のあり方全般にオルタナティブな(代案となる)考え方を提起しています。そこで、有機農業の考え方に合致すると実行委員会が認めた場合、食品以外の雑貨や本などの出展も認めています。